最終更新日:2017/07/10

電力自由化は太陽光発電のメリットとなるか

 
【電力自由化】と【太陽光発電】は分けて考えたほうが良い

太陽光発電の売電と電力自由化のメリット・デメリット

2016年4月、いよいよ電力の全面自由化が開始しました。

 

今回の電力自由化は、電気を【買う自由】です。

 

太陽光発電にとってメリットといえば、もちろん【売電&光熱費削減&停電時の安心】。

 

太陽光発電のメリットと電力自由化の重なる点は、【光熱費の削減】のみ。

 

どこから電気を買ったとしても、光熱費が削減できることはそれだけで大きなメリットです。

 

電力自由化がもたらす太陽光発電への影響は小さいと考えています。

 

【電力自由化】って?

 

一般のご家庭では、電力会社と契約をし、電気を買っています。

 

太陽光発電を設置していても、雨や夜間の発電できない時は、電気を買わなければ使えません。
(蓄電池が設置されている場合は別ですが・・・)

 

【電力自由化】前の電力会社⇒自分で選ぶ自由はない

一般家庭に電気を売ることが出来るのは、今までは【地域の管轄電力会社】だけでした。(我が家の場合は東京電力)

 

通常の資本主義社会では、色々な商品やサービスがあり、その中から消費者が自由に選びます。

 

あまりにも1社の独占状態(自然独占)になった場合、商品に対するサービスや価格が不当に値上がる心配もあるので、『独占禁止法違反』となり、処分の対象となります。

 

ただし、【電気】は経済活動に大きな影響を与えますし、大切なライフラインです。

 

非常に公益性の高い性質があり、また【安定した供給】のためには
『誰でもどうぞ』とはいかない1面もあったのです。

その為、例外として独占状態を認め、代わりに電気料金を許可制にする『法定独占』となっていました。

 

【電力自由化】でどう変わる?

電力自由化は、実はかなり前から徐々に進んでいました。

1995年

発電(卸)の自由化。
独立系発電事業者(IPP)が誕生。
『発電だけ』行い、電力会社に【電気を卸売り】している。

1999年

電気の小売部門を一部自由化。
対象は【契約電力2,000kw以上】の大規模需要家に限られた。
主に工場等が対象。

 

新規の電力販売会社として、
特定規模電気事業者(PPS)の【新電力】が誕生。

2003年 小売の自由化の対象を【契約電力50kw】まで拡大。

2016年4月

小売の完全自由化の予定。

一般家庭も【どこから電気を買うか】自由に選ぶことが出来るようになる。

 

同時に、既存の送電・配電も自由に使うことが出来るようにする
(送配電の自由)

 

卸(発電)・小売(買電)・送配電の完全自由化(予定)

20年以上も前から取り掛かっていた【電力自由化】。

 

にも関わらず、あまり耳にする機会はありませんでした。

 

なぜならば、【一般家庭には関係ない】ところで進んでいたからです。

 

一般家庭はあくまで【電気を買う=管轄電力会社】以外に選択の余地はありませんでした。

 

これが、電力自由化で変わります。

 

【どこから電気を買っても良い】となり、『より良い価格・より良いサービス』を選べるようになります。

電力自由化で電力会社を選ぶ

様々なサービスが予想されますので、契約先を変更する際には充分な下調べが必要になります。

 

タイナビでは、電気料金を比較できる【タイナビスイッチ】というマッチングサービスを開始しました。

 

オトクな情報も受け取ることが出来ますので、登録(無料)だけでもしてみるといいと思います。
(我が家も登録済みですが、メルマガ等も新情報が入ったときだけなので、全く煩わしさはありません^^)

 

売電先を選べる!?

 

太陽光発電で発電した電気は、売電できます。

 

これは、法律で定まっていますが、実は【売電先】までは決まっていません

 

通常、売電契約の相手は東電等の管轄電力会社(一般電気事業者)です。

 

しかし、2016年4月に【電力の完全自由化】が始まりました。

 

これに伴い、【太陽光発電で発電した電気を、より高い価格で買い取りします】と
表明する新電力会社(PPS)が現れる可能性があります。

 

より有利な売電先を選ぶことが出来るかもしれません!

 

太陽光発電と【電力自由化】

 

これまでは、電気を【買う】場合での変化をご説明しました。

 

しかし、太陽光発電では【売電】、電気を売ることが出来ます。

 

電力の自由化では、【発電の自由】もありますが、一般家庭の太陽光発電では【安定供給】出来ないので、直接顧客に販売は出来ません。

 

あくまで【安定供給の出来る電力会社】に電気を売ることになります。

 

固定価格買取制度により、【10年間(10kw未満の場合)は買い取る】事が保証されていますが、契約する電力会社までは指定されていません

 

また、契約時の売電価格(2016年度は31円or33円)は、【最低でも◯◯円】であり、上限ではありません。

 

【固定価格+α】で売電できる

売電先を選んで固定価格よりも高く売る

現在、ほとんどの方は管轄電力会社(東京電力や九州電力等)である【一般電気事業者】へ【固定価格】で売電していると思います。

 

電力自由化を目前に控え、一般電気事業者に対し、【特定規模電気事業者】と呼ばれる新電力(PPS)の申請・登録数も急激に伸びています。

 

有名なところでは『コスモ石油』、『出光グリーンパワー』等のガソリン関係や、
ソフトバンクグループの『SBパワー』、
ワタミグループの『ワタミファーム&エナジー』、
『ミサワホーム』やガス会社も申請登録しています。

 

そして、新電力の中では、【固定価格+α】
太陽光発電の電気の買取を始めている会社もあります。

 

【+α】の部分は、ほとんどが【1円】。
つまり、東京電力では【1kwあたり31円】の電気が、
新電力には【1kwあたり32円】で売電できるのです。

 

新電力は、小売する電気を自家発電するか、どこかから調達しなければなりません。

 

その調達先として、【一般家庭の太陽光発電】が注目されているのです。

 

現在はまだ【試験段階】の色合いが濃く、地域等、さまざまな条件がありますが、
今後ますます【プレミア付き】の価格での買取は増えることが予想されます。

 

なぜ【プレミア付き】で買い取れるのか

 

普通の商売では、【安く仕入れて高く売る】ことで利益を確保します。

 

では、プレミア付き価格で買い取られた電気は、それ以上の価格で販売されるのでしょうか。

 

例えば、買い取り価格(売電)が【34円】で、販売価格(買電)が【40円】であれば、新電力は利益が出ます。

 

でも、そんな高い電気をわざわざ買いますか?

 

私は買いません^^;
その様な状態ならば、売電せずに自家消費します。

 

実際は、電気の販売価格は政府によってある程度規制されます。

 

つまり、新電力は【高く仕入れて安く売る】ことになってしまいます。

 

通常、これでは商売になりません。

 

高く仕入れてもソンにならないカラクリ

実は、太陽光発電等の再生可能エネルギーで発電した電気を買い取る費用は、国民が負担しています。

 

毎月の『電気料金のお知らせ』に、【再エネ賦課金】とあります。
この【再エネ賦課金】が、電力会社に入り、買取の費用に当てられています。

 

ただし、【全額国民負担】というわけではありません。

 

売電価格は【再エネ賦課金(国民負担)+回避可能費用(電力会社負担)】で
支払われます。

 

この【回避可能費用】とは、【もし自社(電力会社)で発電していたら掛かった費用】のこと。

【発電しないで仕入れた=発電の費用が浮いた】のだから、その分は負担しなさい、ということです。

 

【回避可能費用】は、毎月計算され、変動しています。

 

例) 東京電力:2015年6月の場合

  • 【回避可能費用】

    ⇒『1kwあたり10.75円』。

  • 2015年の売電価格

    ⇒『1kwあたり33円』。

  • 内訳

    ⇒【22.25円(再エネ賦課金)+10.75円=33円】

 

売電価格は毎年見直されていますので、2014年度の『1kwあたり37円』の電気を買い取る場合は再エネ賦課金分が【26.25円】。

 

また、2013年度の『1kwあたり38円』の電気ならば【27.25円】が補填されることになります。

 

この、再エネ賦課金分は、新電力でも受け取ることが出来ます。

 

たとえ【固定価格+1円】で買い取ったとしても、充分に利益が見込めるのです。

 

太陽光発電の電気の買取額を【一律◯◯円】とはせず、【固定価格+α】としているのも、再エネ賦課金を見込んでのことです。

 

固定価格よりも高く売ると、『再エネ賦課金の負担が増えるのでは・・・』と心配されるかもしれませんが、そのようなことはありません。

 

【+α】の部分の負担は、あくまで新電力【営業努力】です。

 

自分に有利な【売電先】は?

 

電力自由化で売電先を選ぶ

 

せっかく発電した電気ですから、少しでも高く買い取ってもらいたいと思うのは自然なことです。

 

【固定価格+α】の売電価格はとても魅力的ですが、売電価格だけではなく、【全体の支出】を考えることも必要になるでしょう。

 

電力自由化で、これからの電力市場は大きく変わっていくことが予想されます。

 

かつてNTTだけだった電話回線が自由化され、【固定+ケータイ+ネット】のセット割りが登場したように、【電気+ガス】や【電気+ケータイ】、【売電+買電】等の割引サービスが始まるかもしれません。

 

また、携帯電話の【2年縛り(契約途中の解約は違約金等)】のように、気軽に変更ができなくなる可能性もあります。

 

固定価格は10年間(10kw未満の場合。10kw以上は20年間)あります。

 

この期間は【最低価格である固定価格】は保証されていますので、焦らずに【自分にあった売電先】を選ぶようにしましょう。

 

【買電】+【売電】で節約効果を最大に!

 

太陽光発電による【売電の権利】と、電力自由化による【買電の自由】。

 

この2つを上手く組み合わせることで、節約効果を最大値まで引き上げることが出来ます!

 

太陽光発電を設置すると、昼間の買電量が減らせることはもちろん、売電収入も得られます。

 

更に、電力自由化でご自宅に合った電力会社や料金プランを選択
使用量の少ない家庭向けプランや、ポイント還元・セット割に注目です。

 

現段階では【買電+売電】のセット割は登場していないようですが、今後に期待ですね。

 

ただし、太陽光発電の売電価格は毎年下がってしまいますから、早めに設置しておいたほうが良さそうです。

 

【太陽光発電の最新相場】【一括見積もりサイトの比較】も参考にしてみて下さい。