最終更新日:2018/08/02

2015年度(平成27年度)売電価格

 
売電価格、ついに決定!

平成27年1月15日〜2月24日の間、計4回の調達価格等算定委員会が行われ、
2015年度(平成27年度)の売電価格がついに決定しました。

 

2015年度は、【今までとは全く違う】価格設定になっています。

 

【売電価格】の詳細

10kw未満(余剰売電)

出力制御対応機器の設置義務あり

出力制御対応機器の設置義務なし

1kwあたり35円

(前年比:2円引き下げ)

1kwあたり33円

(前年比:4円引き下げ)

 

W発電(10kw未満・余剰売電)

出力制御対応機器機器の設置義務あり

出力制御対応機器の設置義務なし

1kwあたり29円

(前年比:1円引き下げ)

1kwあたり27円

(前年比:3円引き下げ)

 

10kw以上(全量売電)

4月1日〜6月30日

7月1日〜

1kwあたり29円

(前年比:3円引き下げ)

1kwあたり27円

(前年比:5円引き下げ)

 

売電価格の【差】に注意!

今回の大きなポイント

  • 10kw未満の余剰売電は【地域により売電価格に差がある】
  • 10kw以上の全量売電は【時期により売電価格に差がある】

 

地域により差が出る理由

10kw未満の余剰売電では、【出力制御対応機器】の有無により、
売電価格に【2円】も差がでます。

 

この【出力制御対応機器】は、地域により、【必要・不必要】が決まります。

出力制御対応機器の地域による違い

必要

(売電価格:35円)

北海道・東北・北陸・中国・四国・九州・沖縄
各電力会社の管轄地域

不必要

(売電価格:33円)

東京・中部・関西の各電力会社の管轄地域

【必要】となっている地域は、
既に【再エネの受け入れに限界が近い】電力会社の管轄地域です。

 

出力制御の新ルールにより、
10kw未満の余剰売電も【出力制御の対象】となりました。
(詳しくは⇒『電力会社【回答保留問題】とその後の変更点』を参考にして下さい)

 

新ルールに対応するために、出力制御の【専用の機器】が必要となります。

 

【出力制御対応機器】の設置に【約1万円必要】との試算から、
売電価格にも費用負担分を反映させた、という訳です。

 

今後、仮に全国で【出力制御対応機器が必要】となった場合、
このような【地域差】は解消されると思われます。

 

時期により差が出る理由

10kw以上の全量売電では、
【6月末】を境に余剰売電と同じく【2円】の差がでます。

 

これは、【プレミア期間の終了】の為。

 

固定価格買取制度は【2012年7月】開始だったため、
【3年間のプレミア期間】の終了が年度をまたいでしまうこととなりました。

 

とはいえ、プレミア期間終了後も20円台後半をキープしているので、
予想よりも高値になっています。

 

10kw未満【余剰売電】 2〜4円引き下げの理由

 

太陽光発電システムの導入費用
上のグラフは、2015年1月15日に行われた
『調達価格等算定委員会(第16回)』で配布された資料から抜粋しました。

 

平成26年10月〜12月の太陽光発電導入価格(1kwあたり)

  • 新築・・・36.4万円
  • 既築・・・40.1万円
  • 平均・・・37万円

 

太陽光発電の売電価格を決定する際、根拠とするのは2点あり、
【導入価格】と【維持費】です。

 

導入価格

 

今回は新築時の価格である、【1kwあたり36.4万円】を採用しています。

 

既築の『40.1万円』よりも低いですが、売電価格を決定する際は、
例年『新築時』の価格を採用しています。

 

太陽光発電システム全体の価格が下落傾向にあるので、最終的には年間の平均値とをぼ同程度になることが理由です。

 

前年度(2014年度)の【1kwあたり37円】を決める際には、
導入価格は『1kwあたり38.5万円』と算定されていました。

 

維持費

維持費も、売電価格を決定する際に考慮されます。

 

主な維持費

  • 4年に1回の点検(平均2万円)
  • パワコン交換費用20万円(20年の間に1回)

売電の固定期間は10年間ですが、実際には20年以上は使うだろうという予測のもと、試算されています。

 

『20年間に係る維持費』

2万円(点検費用)×5回+20万円(パワコン交換費用)=30万円

1年間に計算し直し

30万円÷20年間=1.5万円

設置平均である4.2kwで割り、1kwあたりの維持費を算出

1.5万円÷4.2kw=3,571円≒約3,600円

 

この、【1kwあたり、年間約3600円に維持費】は、2014年度の試算と変更がありませんでした。

 

 

2014年度

2015年度

差額

導入費用

(1kwあたり)

38.5万円

36.4万円

−2.1万円

維持費

(1kwあたり・年間)

3,600円

3,600円

(据え置き)

 

引き下げ理由のまとめ

2014年度の売電価格決定の際は、導入費用が42.7万円から38.5万円と、
【−4.2万円】でした。

 

ただし、国からの補助金が廃止となった点が考慮され、【売電価格1円引き下げ】と決定しています。

 

太陽光発電システムの導入価格の下落は、【−2.1万円】と、落ち着いてきています。

 

以上の点から、【引き下げ幅は小さめ】とし、
【2〜4円程度の引き下げ】と決定しました。

 

10kw以上【全量売電】 3〜5円引き下げの理由

 

プレミア期間(2012年7月からの3年間)の終了により、
【IRRの水準(現行6%)】の引き下げられました。

 

IRRとは、『内部収益率』のことで、少し乱暴に言ってしまうと、
【年率何%儲かるか】です。

 

つまり、プレミア期間である2012年7月からの3年間は、
【利回り6%】が見込まれていたわけです。

 

プレミア期間の終了に伴い、この【6%】が引き下げられ、今後は3%となります。

 

プレミア期間が終了するのは、2015年6月末。

 

結果として、2015年4月と7月、
2段階に分けて引き下げることになりました。

 

導入コストについて

太陽光発電システムの導入費用(10kw以上)
上の表は、2015年1月15日に行われた
『調達価格等算定委員会(第16回)』で配布された資料から抜粋しました。

 

表からもわかる通り、10kw以上の産業用(非住宅用)太陽光発電の導入コストは
1年間で【1kwあたり−1.7万円〜−4.3万円】と、
全体的に下がってきています。

 

ただし、上記データは【既に運転(発電)を開始している設備】です。

 

以前問題になりましたが、【高い売電価格だけキープして、
パネル等の値下がりを待って、まだ発電を開始していない】案件に付いては、
データの対象外となっています。

 

そこで、2013年(平成25年)度に認定(売電価格36円+税)を受けたが、まだ発電開始していない400kw以上の全ての設備についての実態調査が行われました。

 

太陽光発電システムの導入費用(10kw以上)

上記のデータでは、【まだ発電していないが、資材等は注文済み】の案件も含まれているので、【発電開始のみ】のデータよりもより実態に近いとされています。

 

2014年(平成26年)度では、この調査で得られた『100kw以上の平均値』である【1kwあたり27.5万円】を、売電価格の決定資料としています。

 

2015年(平成27年)度も、前年と同じく、
【1kwあたり29万円(前年比+1.5万円)】が『導入コスト』として算定されることになりました。

 

維持費について

10kwと2,000kwでは、維持費としてかかってくる費用が変わってきます。

 

しかし、細かい分類は行われておらず、10kw以上の産業用太陽光発電の維持費は、
主に修繕費(メンテナンス)、管理費、人件費が見込まれています。

 

例年、1,000kw以上の設備から算定された値が採用されていて、
2015年(平成27年)度では【0.6万円】が採用されます。
(2014年(平成26年)度は0.8万円)

 

その他の経費について

10kw以上の太陽光発電には、【導入コスト】【維持費】以外にも費用がかかります。

 

主な費用としては、【土地造成費】、【接続費用】、【土地賃借料】の3点。

 

売電価格を検討する際にも、当然考慮されています。

 

特に、電力会社による『回答保留問題』以降、
【接続費】は今後上昇する可能性が充分にあります。

 

しかし、2014年(平成26年)度は【接続費】として
【1kwあたり1万3,500円】と試算されていましたが、
実際の平均は【約4,500円(100kw以上)】と、かなり下回っていました。

 

そのため、2015年(平成27年)度も、【据え置き】で検討されています。

 

設備利用率について

【設備利用率】とは、
【年間休まず発電した場合を100%とした、実際の発電量】の割合です。

 

太陽光発電は、夜間は発電できませんし
天候にも左右されますので、絶対に100%はムリです。

 

しかし、【割合が上がる=効率的に発電している】となります。

 

データでは、1年間で

  • 10kw以上・・・・・・13%⇒14%
  • 1,000kw以上・・・13.6%⇒15%

まで上昇しています。

 

2014年(平成26年)度は13%で試算されていましたが、
2015年(平成27年)度は、【14%】となりました。

 

 

2014年度

2015年度

差額

導入費用

(1kwあたり)

27.5万円

29万円

+1.5万円

維持費

(1kwあたり・年間)

8,000円

6,000円

−2,000円

その他費用

約1.75万円

約1.75万円

(据え置き)

設備利用率

13%

14%

1%上昇

 

引き下げ理由のまとめ

 

売電価格引き上げ要因

  • 導入費用の増加

 

売電価格の引き下げ要因

  • 維持費の低下
  • 設備利用率に上昇
  • IRR(内部収益率)の引き下げ(7月)

 

太陽光発電の導入価格は上がっていますが、
それ以上に引き下げ要因の方が大きいです。

 

特に、2015年(平成27年)6月末で終了となる、【プレミア期間】。

 

2015年4月に一旦3円引き下げ、IRR見直し後の7月に更に2円、
前年度比計5円の引き下げになりました。

 

一部の地域では既に全量買取の受け入れが限界と表明している電力会社もあります。

 

10kw以上の設置を検討している方は、今後も充分に情報収集をして下さい。

 

2016年(平成28年)度はどうなる?【買い時】は、いつ?

 

2015年(平成27年)度は、『10kw未満の余剰売電』、
『10kw以上の全量売電』共に、今までとは異なる方式の売電価格となりました。

 

特に10kw未満の余剰売電は、地域による差が出ましたが、
2016年(平成28年)度も地域差が残るかどうかは
今後の各電力会社の受け入れ状況次第です。

 

更に、2016年(平成28年)度は、
【電力の完全自由化】という大きな変換があります。

 

何しろ初めての事なので、売電価格にどのような影響があるのかは、
未だ不透明の状態です。

 

国の買取価格を基準として、地域の電力会社以外の新電力が買取を大々的に開始するかもしれません。

どちらにしても、2016年以降も【売電価格の引き下げはほぼ確実】ですので、
太陽光発電の導入を検討している方は、
見積りを取る等、早めに行動を起こしたほうが良さそうです。